Appleでサインインとは?特徴・注意点・実装前に決めること
Appleでサインインの最大の特徴は、ユーザーが実際のメールアドレスを隠せることです。この仕様により、既存会員との名寄せがメールアドレスでは行えなくなります。本記事では特徴と、実装前に決めておくべき設計上の論点を解説します。
Appleでサインインとは

Appleでサインイン(Sign in with Apple)は、ユーザーがApple IDでWebサービスやアプリへ登録・ログインできる仕組みです。他のソーシャルログインと同じくパスワードはサービス側に渡らず、Face IDやTouch IDで認証が完結します。
他と大きく違うのはプライバシーの扱いです。ユーザーは、自分のメールアドレスをサービスに渡すかどうかを選べます。
★ メールアドレスを隠せる仕様
ユーザーは登録時に2つから選べます。
- メールを共有……実際のアドレスが渡される
- メールを非公開……Appleが発行する転送用アドレス(
@privaterelay.appleid.com)が渡される
非公開を選んだ場合でもメールは届きます。 Appleが実アドレスへ転送するためです。ただし、こちらから見えるのは転送用のアドレスだけです。
ここが設計に効く
既存会員との名寄せがメールアドレスでは行えません。 同じ人が過去にメールアドレスで登録していても、Appleでサインインした際に渡されるのは別のアドレスです。突き合わせても一致しません。
対処は次のいずれかです。
- ログイン後に「既存の会員IDと連携しますか」と確認する画面を挟む
- 1つの会員IDに複数のログイン手段を紐づけられる構造にしておく
- Appleは新規登録専用と割り切る
会員数が増えてからの変更は難しくなります。 導入前に決めてください。
転送の解除にも備える
ユーザーはApple側の設定から、いつでも転送を停止できます。停止されるとメールが届かなくなるため、メールが唯一の連絡手段になっている設計は避けてください。
iOSアプリでは用意が求められる
iOSアプリで他のソーシャルログイン(Google・Facebookなど)を提供する場合、Appleでサインインも併せて提供することが求められます。審査で指摘される項目です。
逆に、Webのみのサービスや、メールアドレスによるログインしか提供していないアプリでは必須ではありません。自社の提供形態を確認してください。
取得できる情報
項目 | 取得 | 備考 |
|---|---|---|
ユーザー識別子 | ○ | 会員の識別に使う |
氏名 | △ | 初回のログイン時のみ渡される |
メールアドレス | △ | 非公開を選ばれると転送用アドレス |
生年月日・電話番号 | × | 別途フォームで取得する |
氏名は初回しか渡されません。 ここが他のサービスと違う点です。初回のログイン時に保存し損ねると、2回目以降は取得できません。実装時に必ず保存してください。
実装前に決めること
- 名寄せの方法……メールアドレスが使えない前提で設計する
- 氏名の保存……初回のみ渡されるため、その場で保存する
- 連絡手段……メール以外の手段も持っておく
- 代替のログイン……Apple IDを持たない利用者の導線
よくある質問
非公開のアドレスにメールを送れますか?
送れます。Appleが実アドレスへ転送します。ただしユーザーが転送を停止すると届かなくなります。
Androidのユーザーも使えますか?
使えます。Apple IDがあればWebブラウザから利用できます。ただし実際に使うのはiOS利用者が中心です。
Appleだけを載せる選択はありますか?
勧められません。取得できる情報が限られるうえ、利用者がiOS中心に偏ります。他のサービスと併設してください。
Login Plus について

Login Plusは、Appleを含む6つのIDプロバイダとパスキーに1つの実装で対応できるサービスです。
- 初回のみ渡される氏名の保存も、Login Plus側で扱う
- 複数のSNSを1つの会員IDに紐づけ可能
- Appleへの申請手順書を無償で提供
ソーシャルログイン・パスキーの資料をお送りします
対応SNS・料金・実装の流れ・導入事例をまとめています。
「自社に導入できるか」のご相談も、同じフォームから承ります。
個別のご相談は からもどうぞ。