LINEログインの実装手順|チャネル作成・コールバックURL・メール取得申請からテストまで
LINEログインの実装で時間がかかるのは、コードよりもLINE Developers側の設定と申請です。メールアドレスの取得や友だち追加には事前の手続きがあり、後回しにするとテストをやり直すことになります。本記事では、チャネルの作成からテストまでを6つの手順に分け、つまずきやすい点と対処を示します。
LINEログインの実装とは、LINE Developersで「LINEログインチャネル」を作り、自社サイトとLINEをOAuth 2.0とOpenID Connectの手順でつなぐ作業です。コードを書く前に、チャネルの作成・コールバックURLの登録・メールアドレス取得の申請を済ませておくと、公開日が延びにくくなります。
ソーシャルログインの基本(仕組み・メリットとデメリット・選び方)はソーシャルログインとはで解説しています。
結論:実装は6つの手順。申請ものを先に始める
LINEログインの実装は、次の6つの手順で進みます。メールアドレスの取得権限と友だち追加の申請は、コードより先に着手してください。後から気づくと、テストをやり直すことになります。
手順 | 作業 | 主な担当 |
|---|---|---|
1. チャネルを作る | LINE Developersでプロバイダーと「LINEログイン」チャネルを作成 | 開発・管理部門 |
2. コールバックURLを登録 | ログイン後に戻る自社のURLを、検証用・本番用とも登録 | 開発 |
3. スコープを決める | profile・openid・email のどれを要求するか決める | 事業部門・開発 |
4. メールアドレス取得を申請 | email スコープを使う場合、コンソールから申請 | 開発・法務 |
5. 友だち追加を設定 | ログイン時にLINE公式アカウントの友だち追加を表示するか決める | 事業部門・開発 |
6. 実装とテスト | 認可リクエスト、トークン取得、IDトークンの検証、会員の照合 | 開発 |
LINEログインがそもそも自社に合うかの判断はLINEログインと他のソーシャルログインの違いで解説しています。本記事は、導入を決めた後の「手順」に絞ります。
手順1:LINE Developersでチャネルを作る
LINE Developersコンソールでプロバイダー(サービスを提供する事業者の単位)を作り、その中に「LINEログイン」のチャネルを作成します。主な入力項目は次のとおりです。
- サービスを提供する地域、会社・事業者の所在国・地域
- チャネル名(「LINE」やそれに類する文字列は含められません)とチャネルの説明
- アプリタイプ(Webサイトなら「ウェブアプリ」)
- 連絡用のメールアドレス、プライバシーポリシーと利用規約のURL
どのプロバイダーの下に作るかは慎重に選びます。LINEのユーザーIDはプロバイダーごとに違う値になるので、LINE公式アカウントやミニアプリと会員をつなぐ予定があるなら、同じプロバイダーの下に置いてください(LINE ID連携と会員IDのつなぎ方)。
作成直後のチャネルは「開発中」の状態で、AdminまたはTesterの権限を持つ人しかログインできません。一般の利用者に公開するときに「公開済み」へ切り替えます。公開済みから開発中には戻せないため、検証用と本番用でチャネルを分けておくと安全です。
手順2:コールバックURLを登録する
コールバックURLは、利用者がLINEで許可した後に戻ってくる自社のURLです。チャネルの「LINEログイン設定」タブで登録します。改行で区切れば1つのチャネルに複数のURLを登録できます。
認可リクエストで送る redirect_uri は、登録したURLと一致している必要があります。よくある食い違いは次のとおりです。
食い違い | 例 |
|---|---|
末尾のスラッシュ |
|
サブドメイン |
|
環境の違い | 本番のURLだけ登録し、検証環境のURLを忘れる |
URLエンコード | 認可URLに入れるときにエンコードしていない |
Login Plusを使う場合、LINE側に登録する値と管理画面の「許可されたコールバックURL」の設定は、契約企業に提供する手順書で案内しています。
手順3:スコープを決める
スコープは「LINEから何を受け取るか」の指定です。LINEログインで使う主なスコープは3つです。
scope の値 | 受け取れるもの | 備考 |
|---|---|---|
| ユーザーID・表示名・プロフィール画像(プロフィール情報の取得APIで) | アクセストークンでAPIを呼ぶ |
| IDトークン(ユーザーIDなどを含む) | ログインの確認に使う |
| メールアドレス(IDトークンに含まれる) |
|
会員登録に使うなら、profile openid を基本に、必要なときだけ email を加えるのが一般的です。要求する情報が多いほど、同意画面で離脱する人が増えます。住所や電話番号まで受け取りたい場合は、別の申請が必要なLINE Profile+を検討します。
手順4:メールアドレスの取得を申請する
email スコープでメールアドレスを受け取るには、事前にメールアドレス取得権限の申請が必要です。
- チャネルの「チャネル基本設定」タブ、「OpenID Connect」の項目で「申請」を押す
- 申請条件に同意する
- メールアドレスの取得と利用について、利用者に示す文面のスクリーンショットをアップロードする
つまり、申請の前に「メールアドレスを何に使うか」を利用者に示す画面の文面ができている必要があります。文面の内容は、自社の法務・管理部門に確認してください。
なお、申請が通っても、利用者がLINEにメールアドレスを登録していない場合や、提供を許可しなかった場合は受け取れません。メールアドレスがなくても登録を完了できる設計にしておきます。
手順5:友だち追加オプションを設定する
LINEログインでは、ログインの同意画面でLINE公式アカウントの友だち追加を表示できます(友だち追加オプション)。認可URLの bot_prompt で表示のしかたを選びます。
bot_prompt の値 | 表示 |
|---|---|
| 同意画面の中に、友だち追加のオプションを表示 |
| 同意の後に、友だち追加の画面を別に表示 |
使うには、LINEログインのチャネルにLINE公式アカウントをリンクします。両方が同じプロバイダーに属し、操作する人が両方の管理権限を持っている必要があります。
ログイン時に友だち追加を最初からオンの状態で表示する設定(自動友だち追加)は、LINEヤフーの認証を受けた「認証プロバイダー」のチャネルでだけ使えます。認証は原則として法人が対象で、LINE公式アカウントの認定代理店(パートナー)を通じて申請します。手続きに時間がかかることがあるため、使う予定があれば最初に申請を始めてください。仕組みと申請の流れはLINEログインの自動友だち追加(ボットリンク)で解説しています。
手順6:実装とテスト
自社のサーバー側で実装する処理は、次の流れです。
- 認可リクエスト……ログインボタンから、
response_type=code・client_id・redirect_uri・state・scopeを付けてLINEの認可URLへ移動させる。nonceとPKCE(code_challenge)も付ける - 認可コードの受け取り……コールバックURLで
codeとstateを受け取り、stateが送った値と一致するか確かめる。認可コードの有効期間は10分で、1回しか使えない - トークンの取得……サーバーから認可コードを送り、アクセストークンとIDトークンを受け取る
- IDトークンの検証……署名・発行元・宛先・有効期限・
nonceを確かめる。LINEの検証用エンドポイントを使うこともできる - 会員の照合……IDトークンの
sub(LINEのユーザーID)で自社の会員を探し、なければ作成する
state・nonce・PKCEがそれぞれ何を防ぐかはソーシャルログインの仕組み(OAuth 2.0とOpenID Connect)で詳しく解説しています。
テストでは、次の場面を確認します。
場面 | 確認すること |
|---|---|
2回目のログイン | 同じ会員としてログインでき、会員が重複して作られないか |
同意画面でキャンセル | エラー( |
メールアドレスなし | メールアドレスを受け取れなくても登録を完了できるか |
スマートフォンとPC | スマートフォンのLINEにログイン中は自動ログインが働くことがある。PCでは動作しない |
アプリ内ブラウザ | LINEなどのアプリ内でサイトを開いたときに、ログイン後に元の画面へ戻れるか |
よくあるつまずき
症状 | 主な原因 | 対処 |
|---|---|---|
社外の人がログインできない | チャネルが「開発中」のまま | 公開前にテスト権限を付けるか、本番チャネルを公開済みにする |
LINEの画面でエラーになり戻ってこない |
| 登録したURLと1文字ずつ照合する |
メールアドレスが空になる | 申請が済んでいない、または利用者が許可していない | 申請状況を確認し、空でも進める設計にする |
公式アカウントの友だちと会員がつながらない | ログインと公式アカウントが別のプロバイダー | チャネルを作る前にプロバイダーを揃える |
既存会員が別人として登録される | ログイン中の会員に連携してもらう導線がない | マイページに連携ボタンを置く(既存会員との紐づけ) |
LINE以外のSNSも含めた導入全体の進め方はソーシャルログインの導入手順と期間を参照してください。
よくある質問
LINEログインの実装に費用はかかりますか?
主にかかるのは、自社で開発する工数と、ログインの仕組みを外部のサービスで用意する場合の利用料です。LINE側の利用条件は変わることがあるため、LINE Developersで最新の内容を確認してください。自動友だち追加を使う場合は、認定代理店を通じた申請が別に必要です。
会員の識別には何を使えばよいですか?
IDトークンの sub、つまりLINEのユーザーIDを使います。表示名やメールアドレスは利用者が変更できるため、識別には向きません。ユーザーIDはプロバイダーごとに違う値になる点にも注意してください。
メールアドレスの申請にはどれくらいかかりますか?
申請はコンソールから行い、受理されると「申請済み」と表示されます。ただし、申請には利用者に示す文面のスクリーンショットが必要です。文面の準備と社内確認に時間がかかることが多いため、スコープを決めた時点で着手してください。
スマートフォンアプリでも同じ手順ですか?
チャネルの作成やスコープの考え方は共通ですが、ネイティブアプリではLINEが提供するSDKを使うのが一般的で、IDトークンの署名方式なども異なります。本記事はWebサイトでの実装を前提にしています。
Login Plus について

Login Plusは、LINEを含む6つのソーシャルログイン(Apple・Facebook・Google・X(旧Twitter)・Yahoo! JAPAN・LINE)とパスキーに1つの実装で対応できるサービスです。
- LINEを含む各SNSへの申請手順書を、契約企業に無償で提供
- LINEの自動友だち追加(ボットリンク)に対応。利用には認定代理店を通じた申請が別途必要
- 取得した情報をフォームへ自動入力する「フォームアシスト」
- 各SNSの仕様変更にはLogin Plus側で対応
- 管理画面で、利用ID数・ログイン数・利用SNSの内訳を確認
LINEログインの導入や、友だち追加との組み合わせのご相談は、資料請求またはお問い合わせからどうぞ。
ソーシャルログイン・パスキーの資料をお送りします
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