ソーシャルログイン

ソーシャルログインのアカウント統合|既存会員との紐づけと重複を防ぐ設計

ソーシャルログインを既存の会員サイトに入れると、同じ人が新しい会員として登録される問題が起きます。これを防ぐには、会員IDとSNSのIDを分けて持ち、どの場面で紐づけるかを先に決めておく必要があります。この記事では、連携を追加するとき、重複した会員が見つかったとき、連携を解除するときと、場面ごとに決めることを解説します。

統合は「ログインしている本人」にだけ行う

ソーシャルログインのアカウント統合(名寄せ)とは、既存の会員IDとSNSのアカウントを、1人の会員として紐づけることです。

本人確認が済んだ会員だけに紐づけ、メールアドレスや氏名の一致だけでは統合しないことを示す要点図。
紐づけてよい場合、統合しない場合

守るべき原則ははっきりしています。紐づけは、その会員として本人確認が済んでいる状態でだけ行います。メールアドレスが一致した、氏名が同じだった、という理由で自動的に統合すると、他人の会員情報にログインされる恐れがあります。

この原則のもとで、データの持ち方(会員IDとSNSのIDを分ける)、連携を追加する導線、重複した会員が見つかったときの扱い、連携の解除と退会の扱いを決めていきます。

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会員とSNSのIDは分けて持つ

会員の情報とSNSのアカウントの情報を別々に持ち、1人の会員に複数のSNSを紐づけられる形にするのが一般的です。

持つもの

内容

ポイント

会員

自社の会員ID、氏名、連絡先など

会員の識別は自社の会員IDで行う

SNSアカウント

SNSの種類、SNSが発行した固有のID、紐づく会員ID

「SNSの種類+固有のID」は重複させない

この形なら、同じ人がLINEとGoogleの両方を使っても1つの会員として扱えます。SNSを後から追加するときも、会員の側を作り直さずに済みます。

会員の識別にメールアドレスを使わないのは、メールアドレスが変更でき、SNSによっては取得できないためです。Appleでサインインでは、転送用のアドレスが渡されることもあります(ソーシャルログインで取得できる情報)。

連携を追加する場面と、それぞれの扱い

ログイン中の会員、未ログインでメールアドレスが一致する人、該当会員がいない人の3つの場面で、紐づけの方法と注意点を比べた表。
連携を追加する場面ごとの扱い

1. ログイン中の会員が、マイページで連携する

もっとも安全な方法です。既存のIDとパスワードでログインしている会員が、マイページの「LINEと連携する」などのボタンからSNSを紐づけます。本人確認が済んだ状態で紐づけるので、なりすましの余地がありません。

導入の直後は、ログイン後の画面で連携を案内すると、既存会員の連携が進みます。

2. ログインしていない人が、SNSでログインしようとした

SNSから受け取ったメールアドレスと同じアドレスの会員がいる場合です。ここでは自動で統合せず、次の順で進めます。

  1. 登録済みの会員がいる可能性を案内する
  2. 既存の方法(パスワードなど)でログインしてもらう
  3. ログインできたら、そのSNSを紐づける

「このメールアドレスの会員がいる」と画面で明かしてよいかは、サービスの性質によります。明かしたくない場合は、「既に会員の方は、ログインしてからマイページで連携してください」と全員に同じ案内を出すようにしましょう。

3. 該当する会員がいない

新しい会員を作り、SNSのアカウントを紐づけます。取得できなかった情報は、登録の直後や使う場面でフォームで聞きます。

メールアドレスの一致だけで統合しない理由

起きること

理由

他人の会員情報にログインされる

メールアドレスの確認が不十分なSNSで、第三者が他人のアドレスを使ってアカウントを作っていた場合、そのSNSでログインするだけで既存会員として入れてしまう

別人がまとめられる

家族で1つのメールアドレスを共有していると、別の人の会員情報が統合される

そもそも一致しない

メールアドレスを取得できないSNSや、転送用のアドレスでは突き合わせられない

SNSによっては、メールアドレスが確認済みかどうかの情報も受け取れます。ただ、確認済みだからといって本人確認を省く根拠にはしないほうが安全です。実装で押さえる点はソーシャルログインの仕組みとセキュリティで解説しています。

重複した会員が見つかったとき

統合の設計を入れる前に登録された会員には、同じ人の会員IDが2つあることがあります。

残すデータを事前に決め、利用者の申し出を受けて両方の会員IDでログインしてもらい、本人と確かめてから統合する流れ。
重複した会員IDを統合する流れ

統合は利用者からの申し出を受けて行い、両方の会員IDでログインしてもらって本人であることを確かめてから1つにまとめましょう。氏名や電話番号が同じというだけで事業者が判断して統合すると、別人をまとめてしまう事故が起きます。

統合するときに、購入履歴、ポイント、メールマガジンの購読設定などをどちらの会員IDに残し、どう合算するかも前もって決めておきましょう。

連携の解除と退会

場面

決めること

会員がマイページで連携を解除する

最後のログイン手段は解除させない。パスワードや他のSNSが残っていることを確認する

利用者がSNS側で連携を解除した

次のログインで、改めて許可を求められる。許可されれば同じ固有のIDが返るのが通常なので、紐づけはそのまま使える。許可されなかった場合の案内を用意する

SNSアカウントが削除・凍結された

そのSNSではログインできない。メールアドレスでの本人確認などで、別のログイン手段を設定し直せるようにする

会員が退会する

紐づくSNSアカウントの情報も削除する。認証サービスを使っている場合は、サービス側の連携情報も削除する

退会した人が同じSNSで再び登録してきたとき、以前の会員として扱うのか、新しい会員として扱うのかも決めておきましょう。

SNSのIDが変わる場合に注意する

SNSが発行する固有のIDは、連携に使うアプリ(チャネル)ごとに異なる場合があります。認証サービスを乗り換えたり、SNS側のアプリを作り直したりすると、同じ人でも別のIDになることがあります。移行の手順はソーシャルログインの乗り換え手順にまとめています。

SNSの固有IDがアプリごとに異なる場合があり、認証サービスの乗り換えやアプリの作り直しで変わること、LINEはプロバイダーごとに発行されることを示す要点図。
SNSのIDが変わりうる場面

LINEのユーザーIDは、LINE Developersのプロバイダーごとに発行されます。会員とLINEのメッセージ配信をつなぐ場合の注意点はLINE ID連携とはで解説しています。

よくある質問

アカウント統合は、導入後からでも入れられますか?

入れられますが、導入時より手間がかかります。統合の仕組みがない期間に作られた重複会員を、利用者の申し出を受けて統合する必要が出るためです。データの持ち方だけは、最初から複数のSNSを紐づけられる形にしておきましょう。

ソーシャルログインだけの会員に、パスワードを設定させるべきですか?

必須ではありません。ただしSNSが使えなくなったときに備えて、メールアドレスでの本人確認か、2つ目のログイン手段(別のSNS、パスキーなど)を用意しておくと、復旧の問い合わせを減らせます(パスキー導入の進め方)。

ID統合とアカウント統合は同じ意味ですか?

どちらも、複数のIDを1人の利用者にまとめる意味で使われます。企業グループの複数サービスで会員IDを共通にすることを「ID統合」と呼ぶ場合もあります(ソーシャルログインとSSO・IDaaSの違い)。

Login Plus について

Login Plus のログイン画面。6つのソーシャルログインとパスキーに対応
Login Plus のログイン画面。6つのソーシャルログインとパスキーに対応

Login Plusは、6つのソーシャルログイン(Apple・Facebook・Google・X(旧Twitter)・Yahoo! JAPAN・LINE)とパスキーに、1つの実装で対応できるサービスです。

  • 複数のSNSアカウントを、1つの会員IDに紐づけ可能
  • Login PlusのIDと、自社の会員IDを紐づけて管理
  • パスキーも同じ会員IDに紐づけられる
  • 連携中のソーシャルアカウントを確認・削除するAPIを用意
  • 他社サービスからの移行は、CSVまたはBulkAPIでIDを一括発行
  • 解約時にはデータをお渡しします

既存の会員基盤との紐づけ方のご相談は、資料請求またはお問い合わせからどうぞ。

ソーシャルログイン・パスキーの資料をお送りします

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