ソーシャルログイン

ソーシャルログインのアカウント統合|既存会員との紐づけと重複を防ぐ設計

ソーシャルログインを既存の会員サイトに入れると、同じ人が新しい会員として登録される問題が起きます。防ぐには、会員IDとSNSのIDを分けて持ち、どの場面で紐づけるかを決めておく必要があります。本記事では、アカウント統合の設計で決めることを、起きやすい場面ごとに示します。

結論:統合は「ログインしている本人」にだけ行う

ソーシャルログインのアカウント統合(名寄せ)とは、既存の会員IDと、SNSのアカウントを1人の会員として紐づけることです。

設計の原則は1つです。紐づけは、その会員として本人確認が済んでいる状態でだけ行います。メールアドレスが一致したから、氏名が同じだから、という理由で自動的に統合すると、他人の会員情報にログインされる恐れがあります。

そのうえで、次の4つを決めます。

  1. データの持ち方(会員IDとSNSのIDを分ける)
  2. 連携を追加する導線
  3. 重複した会員が見つかったときの扱い
  4. 連携の解除と退会

データの持ち方:会員とSNSのIDを分ける

1人の会員IDに、複数のSNSアカウントとパスキーを紐づける
1人の会員IDに、複数のSNSアカウントとパスキーを紐づける

会員の情報と、SNSのアカウントの情報を別々に持ち、1人の会員に複数のSNSを紐づけられる形にします。

持つもの

内容

ポイント

会員

自社の会員ID、氏名、連絡先など

会員の識別は自社の会員IDで行う

SNSアカウント

SNSの種類、SNSが発行した固有のID、紐づく会員ID

「SNSの種類+固有のID」は重複させない

こうしておくと、同じ人がLINEとGoogleの両方を使っても1つの会員として扱えます。SNSを後から追加するときも、会員の側を作り直す必要がありません。

会員の識別にメールアドレスを使わないのも同じ理由です。メールアドレスは変更でき、SNSによっては取得できず、Appleでサインインでは転送用のアドレスが渡されることがあります(ソーシャルログインで取得できる情報)。

連携を追加する3つの場面

1. ログイン中の会員が、マイページで連携する

もっとも安全な方法です。既存のIDとパスワードでログインしている会員が、マイページの「LINEと連携する」などのボタンからSNSを紐づけます。本人確認が済んだ状態で紐づけるため、なりすましの余地がありません。

導入の直後は、ログイン後の画面で連携を案内すると、既存会員の連携が進みます。

2. ログインしていない人が、SNSで入ってきた

SNSから受け取ったメールアドレスと同じアドレスの会員がいる場合です。ここで自動的に統合しません

  1. 登録済みの会員がいる可能性を案内する
  2. 既存の方法(パスワードなど)でログインしてもらう
  3. ログインできたら、そのSNSを紐づける

「このメールアドレスの会員がいる」と画面で明かしてよいかは、サービスの性質で判断してください。明かしたくない場合は、「既に会員の方は、ログインしてからマイページで連携してください」と一律に案内します。

3. 該当する会員がいない

新しい会員を作り、SNSのアカウントを紐づけます。取得できなかった情報は、登録の直後や使う場面でフォームで聞きます。

メールアドレスの一致だけで統合しない理由

起きること

理由

他人の会員情報にログインされる

メールアドレスの確認が不十分なSNSで、第三者が他人のアドレスを使ってアカウントを作っていた場合、そのSNSでログインするだけで既存会員として入れてしまう

別人がまとめられる

家族で1つのメールアドレスを共有していると、別の人の会員情報が統合される

そもそも一致しない

メールアドレスを取得できないSNSや、転送用のアドレスでは突き合わせられない

SNSによっては、メールアドレスが確認済みかどうかの情報を受け取れます。ただし確認済みであっても、本人確認を省く根拠にはしないのが安全です。実装で押さえる点はソーシャルログインの仕組みとセキュリティで解説しています。

重複した会員が見つかったとき

統合の設計を入れる前に登録された会員には、同じ人の会員IDが2つあることがあります。

  • 利用者の申し出で統合する……両方の会員IDでログインしてもらい、本人であることを確かめてから統合する
  • 残すデータを決めておく……購入履歴、ポイント、メールマガジンの購読設定などを、どちらに残し、どう合算するか
  • 事業者の判断だけで統合しない……氏名や電話番号が同じでも、別人をまとめる事故が起きる

連携の解除と退会

場面

決めること

会員がマイページで連携を解除する

最後のログイン手段は解除させない。パスワードや他のSNSが残っていることを確認する

利用者がSNS側で連携を解除した

次のログインで、改めて許可を求められる。許可されれば同じ固有のIDが返るのが通常なので、紐づけはそのまま使える。許可されなかった場合の案内を用意する

SNSアカウントが削除・凍結された

そのSNSではログインできない。メールアドレスでの本人確認などで、別のログイン手段を設定し直せるようにする

会員が退会する

紐づくSNSアカウントの情報も削除する。認証サービスを使っている場合は、サービス側の連携情報も削除する

退会した人が同じSNSで再び登録したとき、以前の会員として扱うか、新しい会員として扱うかも決めておきます。

SNSのIDが変わる場合に注意する

SNSが発行する固有のIDは、連携に使うアプリ(チャネル)ごとに異なる場合があります。認証サービスを乗り換えたり、SNS側のアプリを作り直したりすると、同じ人でも別のIDになることがあります。移行の手順はソーシャルログインの乗り換え手順を参照してください。

LINEのユーザーIDは、LINE Developersのプロバイダーごとに発行されます。会員とLINEのメッセージ配信をつなぐ場合の注意点はLINE ID連携とはで解説しています。

よくある質問

アカウント統合は、導入後からでも入れられますか?

入れられますが、導入時より手間がかかります。統合の仕組みがない期間に作られた重複会員を、利用者の申し出で統合する必要が出るためです。データの持ち方だけは、最初から複数のSNSを紐づけられる形にしてください。

ソーシャルログインだけの会員に、パスワードを設定させるべきですか?

必須ではありません。ただしSNSが使えなくなったときのために、メールアドレスでの本人確認か、2つ目のログイン手段(別のSNS、パスキーなど)を用意しておくと、復旧の問い合わせを減らせます(パスキー導入の進め方)。

ID統合とアカウント統合は同じ意味ですか?

どちらも、複数のIDを1人の利用者にまとめる意味で使われます。企業グループの複数サービスで会員IDを共通にすることを「ID統合」と呼ぶ場合もあります(ソーシャルログインとSSO・IDaaSの違い)。

Login Plus について

Login Plus のログイン画面。6つのソーシャルログインとパスキーに対応
Login Plus のログイン画面。6つのソーシャルログインとパスキーに対応

Login Plusは、6つのソーシャルログイン(Apple・Facebook・Google・X(旧Twitter)・Yahoo! JAPAN・LINE)とパスキーに1つの実装で対応できるサービスです。

  • 複数のSNSアカウントを、1つの会員IDに紐づけ可能
  • Login PlusのIDと、自社の会員IDを紐づけて管理
  • パスキーも同じ会員IDに紐づけられる
  • 連携中のソーシャルアカウントを確認・削除するAPIを用意
  • 他社サービスからの移行は、CSVまたはBulkAPIでIDを一括発行
  • 解約時にはデータをお渡しします

既存の会員基盤との紐づけ方のご相談は、資料請求またはお問い合わせからどうぞ。

ソーシャルログイン・パスキーの資料をお送りします

対応SNS・料金・実装の流れ・導入事例をまとめています。
「自社に導入できるか」のご相談も、同じフォームから承ります。

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